2018年1月19日金曜日

金星

灼熱のふたご星

あまりに環境の違う星


金星は大きさが地球によく似ているため、ふたご星と言われている。しかしその環境は地球とはまったく異なる極限環境であった。





二酸化炭素を主成分とする分厚い大気に覆われている。
太陽に近いことと二酸化炭素の温室効果によって、表面は400℃を超える灼熱になっている。また気圧も90気圧の高圧だ。

上空には濃硫酸からなる雲があり、地表の様子を隠している。
濃硫酸の雲は光の反射率が高いため、金星は太陽の光を浴びてよく輝いて見えるのだ。地球からの観測では、最大光度−4等星にもなる(1等星の約100倍の明るさ)。
星と思えないほど明るく美しく輝くことからだろう、英語名は美の女神のビーナス(Venus)である。

表面は溶岩が流れた痕跡が見つかっており、まだ発見されていないものの、活火山があるのではないかと予想されている。

このような過酷すぎる環境のため、生命体の存在は悲観視されている。

不思議なスーパー・ローテーション

地球とは逆回り(北から見て時計回り)に自転しているのだが、赤道での自転スピードが1.8m/秒なのに対して、その60倍のスピードになる100m/秒もの気流が吹いている。この気流はスーパー・ローテーションと呼ばれ、4日で金星を一周する。
地球にも100m/秒ほどのジェット気流が吹いているが、赤道での自転スピード460m/秒に比べて4分の1以下となる。
なぜ金星は自転スピードとかけ離れた気流が吹いているのか、そのメカニズムはまだわかっていない。
2010年に日本が打ち上げた探査機「あかつき」はこのスーパー・ローテーションの解明が目的のひとつだったのだが、残念ながら周回軌道に乗せるのに失敗してしまった。

UFOに見間違われる天体ナンバーワン

古くから金星がUFOと見間違われることは多かったようだ。
いまだに金星を見間違えたと思われる目撃例は多く見られ、当サイトのUFOニュースでもいくつか取り上げている。
たしかに他の星よりも何倍も明るいものが空に見えた場合、天体に詳しくない人が「おや!?」と思うのも無理はない。雲の動きなどによる錯覚で、金星自体が動いているように見えた人もいるのだろう。
誰でも知らないうちに間違えるのはしょうがないことだ。当サイトで正しい知識を付け、初歩的な見間違えをしないようになるとうれしい。

アダムスキーと金星人オーソン

金星からやってきた宇宙人オーソンに連れられて、UFOで金星旅行をしてきたと言ったのが、インチキ・コンタクティとして有名なジョージ・アダムスキーだ。
詳しい解説はアダムスキーのページを参照して欲しいが、金星が地球同様に緑豊かな大地だというのはあまりに無理がある。

参考資料


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